PowerShell(パワーシェル)は、Windows環境でよく使われるターミナルソフトの一つです。
「難しそう」「コマンドはよくわからない」と感じている方も多いかもしれませんが、実は覚えておくと日々の作業が劇的にラクになる便利ツールです。
この記事では、PowerShellの基本的な使い方やよく使われるコマンド、そして初心者でも簡単に試せる活用例を紹介します。
PowerShellとは?
コマンドプロンプトとの違い
Windowsには「コマンドプロンプト(cmd)」というツールもありますが、PowerShellはその上位互換のような存在。
システム管理や自動化、スクリプト作成に向いており、オブジェクトを扱える点が大きな特徴です。
なにができるの?
- ファイル操作(コピー・移動・削除)
- アプリやサービスの管理
- ログ取得やシステム設定の自動化
- ネットワーク接続のチェック
など、業務効率化ツールとして非常に強力です。
基本のPowerShellコマンド10選
まずは、初心者が最初に覚えるべき代表的なコマンドを10個ご紹介します。
コマンド | 説明 |
---|---|
Get-Help |
コマンドのヘルプを表示 |
Get-Command |
利用可能なコマンド一覧を表示 |
Get-Process |
実行中のプロセスを確認 |
Get-Service |
サービスの状態確認 |
Start-Service / Stop-Service |
サービスの開始・停止 |
Set-Location (cd ) |
ディレクトリの移動 |
Get-ChildItem (ls ) |
フォルダ内のファイル一覧を表示 |
Copy-Item |
ファイルやフォルダをコピー |
Remove-Item |
ファイルやフォルダを削除 |
Clear-Host |
画面をクリア |
Get-Help コマンド名 -Examples で使い方の具体例も確認できます。
実際にやってみよう:ファイル操作の例
フォルダ内のファイルを一括コピー
Copy-Item "C:\Test\*" "D:\Backup\" -Recurse
古いファイルを一括削除(例:30日以上前のファイル)
Get-ChildItem "C:\Logs\" | Where-Object {$_.LastWriteTime -lt (Get-Date).AddDays(-30)} | Remove-Item
これは、30日以上前に更新されたログファイルを自動で削除するスクリプトです。
定期実行すれば、ログフォルダの整理も自動化できます。
PowerShellの便利機能:スクリプト化と自動実行
PowerShellは1つずつ手動でコマンドを入力するだけでなく、複数の命令をスクリプト(.ps1ファイル)にまとめて自動実行することもできます。
スクリプトの例(ファイル名:cleanup.ps1)
$target = "C:\Logs\"
$limit = (Get-Date).AddDays(-30)
Get-ChildItem $target | Where-Object {$_.LastWriteTime -lt $limit} | Remove-Item
タスクスケジューラと組み合わせれば…
このようなスクリプトを「毎週月曜朝9時に実行」といった設定も可能。
ルーチン作業を自動化する力がPowerShellにはあります。
初心者にありがちなエラーと対策
スクリプトを実行できません と出る
→ これは「実行ポリシー」が原因です。
対策コマンド
Set-ExecutionPolicy RemoteSigned
と入力して、Y(Yes)を選ぶと解決します。
※管理者権限のPowerShellで実行してください。
まとめ
PowerShellはとっつきにくそうに見えて、実はシンプル。
最初の一歩さえ踏み出せば、「自動化」や「時短」ができる非常に強力なツールです。
今後もこのブログでは、PowerShellでできることをわかりやすく解説していきます。
ぜひブックマークして、継続的に学習してみてください!