この記事は、PowerShellコマンドレットの形式やエイリアスの使用方法について説明します。
コマンドレット
PowerShellのコマンドレットは、オブジェクトを操作するためにPowerShell環境に組み込まれているコマンドです。
PowerShellでは「コマンドレット」といいます。
PowerShellのコマンドレットの形式は、「動詞-名詞」で統一されています。
動詞はコマンドレットで何をするか決定し、名詞はコマンドレットの作業対象を決定します。
コマンドレットの動詞と名詞はハイフン(-)で区切ります。
コマンドレットは大文字小文字の区別はしません。
コマンドレットの例
例えば、システムの現在日時を取得するには、次のコマンドレットを実行します。
PS> Get-Date 2023年1月12日 20:00:00
システム日時を設定するには、次のコマンドレットを実行します。
PS> Set-Date "2023年1月12日 20:30" 2023年1月12日 20:30:00
※システム日時を設定するには、管理者権限でPowerShellを実行する必要があります。
コマンドレットのエイリアス
PowerShellのコマンドレットは、別名として定義できます。
コマンドレットに定義する別名を「エイリアス」といいます。
例えば、Windowsコマンドプロンプトで、現在のフォルダのファイル一覧を表示するコマンドは「dir」です。
このコマンドに相当するコマンドレットは「Get-ChildItem」です。
PowerShellの既定では、「Get-ChildItem」コマンドレットに対して、「dir」、「gci」「ls」がエイリアスとして定義されています。
そのため、PowerShellで「dir」などのコマンドを使用しても、「Get-ChildItem」と同じ結果を得ることができます。
ただし、「dir」では、サブフォルダ内も表示する場合は、「/s」のパラメータを指定しますが、PowerShellの「Get-ChildItem」には「/s」のパラメータはありません。
サブフォルダ内を表示するパラメータは「-Recurse」です。
そのため、エイリアスを使用する場合でも、「dir -Recurse」のように、コマンドレットのパラメータを指定する必要があります。
また、ユーザがエイリアスを登録することができます。
例えば、「l」と一文字入力するだけで「Get-ChildItem」を実行したい場合は、「Get-ChildItem」コマンドレットに「l」というエイリアスを定義します。
新しいエイリアスを定義するには、「New-Alias」コマンドレットを使用します。
PS>New-Alias l Get-ChildItem PS>l ディレクトリ: C:\Users\administrator Mode LastWriteTime Length Name ---- ------------- ------ ---- d-r--- 2021/01/31 20:48 3D Objects d-r--- 2021/01/31 20:48 Contacts d-r--- 2023/01/11 20:56 Desktop d-r--- 2022/06/04 20:59 Documents d-r--- 2021/01/31 20:48 Favorites : : :
まとめ
今回はWindows PowerShellコマンドレットの形式やエイリアスの使用方法について説明しました。